北京国際ブックフェア

 一昨年、昨年とキャンセルしたので、三度目の正直で、やっと参加できた。昨年も同行予定だった、EBポートの小山さんと一緒である。入場料は、インターネットで申し込むと20ドルだが、窓口で買えば、30元。一回券だが、毎日通っても20ドルには届かない?? 出展料は3m×3m(コマ)で1600ドル、約18万円である。

  

 規模は、東京国際ブックフェアより大きいと思う。3階建ての展示場【写真】に、中国の国内出版社、西洋の出版社、東洋の出版社などに分かれ、全体的に東京より活気がある。

 中国は出版社をいまだに国が統制しており、広い国土に5、600社しかない。日本は書協Booksで管理している会社だけで6000社ある。展示は、一昨日ご紹介したローカルテレビ局同様、四川、黒龍江、天津、上海などの出版連合ごととなっており、共同ブース内にその地域の出版社が展示している。出版連合は階層化管理のようで、自立・独立を旨とする出版業には馴染まないような気がする。北京と大きな大学出版社は別格で独立したブースを持っている。立派な紙を使った大型本もたくさん展示されていたが、小山さんの話では図鑑など、写真もカラーの色も良くないとのこと。

  

 読書端末は数箇所で見掛けた。ロケットブックやジェムスター同様、左側に改ページの長いバーがついた機種や、方正Apabiのブースには、方正ブランドの読書端末以外に、なぜかSONYリブリエが展示してあった。これにもApabi Readerが載るのか質問したら、単に展示しているだけとのこと。

  

 日本コーナーは38コマとフランクフルトよりも大きい。最大は農文協の4コマ、坂本さんも元気に開襟シャツで会場を回られていた。講談社小学館が3コマ、集英社NHK出版が2コマ。岩波書店文藝春秋、書道の二玄社主婦の友社ダイヤモンド社学習研究社凸版印刷、児童書の福音館書店角川書店、白楊社、医学書の中山書店などが参加している。トーハン東方書店が日本コーナー全体の企画運営を行っており、彼らが出版社連合ブースなども作っている。

 北京国際ブックフェアは今年で12回目だが、日本コーナーは、以前は本の販売が主目的の出展が多かったが、最近は本来の版権売買での出展が多いとのこと。コミックやビジュアルな本や、グラビア雑誌の展示が多い。主婦の友社は中国版の4誌Ray、Mina、Baby-mo、Comoを展示していた。集英社は最近、ドラゴンボールを中国の出版社から出したとのことだが、ブースには展示されていなかった。日本のコミックは規制されており、年間1社1点しか提携できないとのこと。

 講談社のViViも中国の紡績出版社から出ている。紡績と安室奈美恵の表紙がミスマッチで面白い。