仲俣さん、お疲れ様でした

 先週、「本とコンピュータ」(本コ、http://www.honco.jp/)最刊号が届いた。表紙に「はじまりの本、おわりの本。」とある。仲俣さんのブログ「陸這記」(http://d.hatena.ne.jp/solar/20050604)の通り、大日本印刷メセナ誌で、本とコンピュータ(デジタル)について、出版文化側からの発言を聞ける雑誌だった。

 私はコンピュータ側から本に関わってきたので、すれ違いが多かったが、2回ほど本コに登場させていただいた。1999年夏号の「読書端末が紙の本に勝つには」という座談会と、2001年春号の「わたしにとっての電子出版」というアンケートである。

 座談会では、「全部、電子ペーパーになる」、「情報の個人所有はなくなる」、「何時でも何処にいてもインターネットに接続できる」など過激な発言をしているが、今でもあまり意見は変わっていない。

 画面で文字が読めるか?という議論で、現に私はメールやWebを四六時中読んでいると発言し、萩野さんが驚かれていた。

 終刊号には、その萩野さんの「本の原液を確保せよ -百年後、コンピュータでものを読むために」やロジェ・シャルチエ「電子テクストが「書物」をおわらせる」が載っている。

 折角のメセナ事業なので、本コの全コンテンツがデジタル・データとしてWeb上で読めるといいのだが、予算確保は難しいだろうか。

  

 仲俣さん、8年間お疲れ様でした。よって立つ場所が違いますが、何となく気心が知れる部分があり、親しくさせていただきました。企画を担当されたJAGATのセミナーでは、はてな近藤さんを知り、ブログの威力を知ることもできました。今後も、いろいろ影響を受けたいと思っていますので、ご活躍を期待しています。