松下電器、ソニー、EBI、ボイジャーの電子書籍はほとんどが、既存の出版社の書籍やコミックを電子化する試みである。それに対して、昨年、プログを使った新しい出版が登場した。
匿名掲示板2チャンネルに書き込まれた「電車男」がベストセラーとなり、ライブドアと幻冬舎がブログ出版の合弁会社を設立し、富士通ココログ(http://www.cocolog-nifty.com/)も、ブログから作家を発掘している。
また、10万人以上の熱心なブロガーを擁する「はてな」(http://www.hatena.ne.jp/)のはてなダイアリーブックやココログ出版のように、自分のブログを数千円で製本してくれるサービスが興味深い。このあたりから、自費出版や新人発掘とは異なる、新しい出版形態が誕生する可能性がある。
ブログは、今まで「読む」ことしかできなかったインターネットのホームページに、誰でも、簡単に「書くことができる」機能であり、「誰でも著者、何処でも出版」のインフラが整備されつつある。