eランダムハウス大英和

 本日、小学館から電子辞書「eランダムハウス大英和」が発売された。

http://www.shogakukan.co.jp/erandom/

 定価37,590円、30万語のランダムハウス英和大辞典、プログレッシブ英和中辞典、和英中辞典に国語+百科の大辞泉まで入っている。

  

 電子辞書デバイス市場で半分のシェアを持つカシオ計算機の調査では、出荷台数と金額は、以下のように推移している。

1999年 300万台 300億円

2000年 330万台 390億円

2001年 330万台 360億円

2002年 280万台 390億円

2003年 250万台 440億円

2004年 230万台 500億円

 台数は減少しているものの、平均単価が1999年の1万円から、2004年には2万円を超え、現在の売れ筋商品は4万円前後まで高機能化し、家庭の医学や年金シミュレーションまで入っている。

 紙の辞書の市場が200億円前後なので、その倍以上の規模である。しかも、1機種に10~60種類もの辞書が入っているので、メーカから出版社に支払われる使用料は数十円から数百円程度。

  

 カシオ、シャープ、SIIキヤノンソニーの5社が電子辞書を販売しているが、今回のeランダムハウスは、ハードウェア・メーカ主導に一石を投じたもので、出版社が主導権を持ち、印刷・製本会社の代わりに、ハードウェア・メーカに製造を委託して製品化した。

 販売ルートも家電量販店ではなく、書店ルートとし、出版業界の復権を目指している。