萩元晴彦さんのカザルス・ホール

 新装なった本郷図書館の新刊本コーナーで、懐しいイラストを見つけた。

パブロ・カザルス 鳥の歌 (ちくま文庫)

パブロ・カザルス 鳥の歌 (ちくま文庫)

 ジュリアン・ロイド ウェッバー著、池田香代子訳の「パブロ・カザルス 鳥の歌」。

 この本は、最近、岩波現代文庫に入った永六輔「芸人その世界」同様、聞き書き帖である。作者はイギリスのチェリストで、パブロ・カザルスの様々な逸話を紹介している。

 気になったのはその表紙。安野光雅の切り絵風の作品だが、とても懐かしい。御茶ノ水のカザルス・ホールの最初の数年間、このイラストの葉書大の厚紙がチケットだった。音楽の感動を世界に伝えられるのである。

 切符を切り離すと、絵葉書になる。そこまでは誰でも考えるが、何と、ポストがホール内に設置してあり、切手を貼らずに投函できるのである。

 探したら2枚残っていた。【写真】ちょっとデザインが異なるが、書籍の表紙をクリックし、Amazonのサイトで再度クリックして拡大写真を見ると、「CASALS HALL」と書いてある。安野さんにとっても思い出の仕事だったのであろう。

 このカザルス・ホールの総合プロデューサー萩元晴彦さん、2001年に亡くなった。業績については以下に詳しい。

http://allabout.co.jp/entertainment/drama/closeup/CU20010920/