クロメンコ(Cromemco)のパーソナルコンピュータ

 クロメンコ社は、サンフランシスコの南、スタンフォード(Stanford)大学 電気工学科のハリー・ガーランド(Harry Garland)とロジャー・メレン(Roger Melen)が1975年に設立した会社で1985年頃までの10年間活躍した。アップル同様、パーソナル・コンピュータの草分け的な会社である。

http://www.old-computers.com/museum/company.asp?st=1&m=30

http://www-db.stanford.edu/pub/voy/museum/pictures/display/3-5-CROMEMCO.html

  

 1978年、初めての海外旅行でサンフランシスコの第2回ウェスト・コースト・コンピュータフェア(WCCF)に行った際に、スタンフォード大学を見学し、ハリー・ガーランド先生にクロメンコ社を紹介していただいた。社名の由来は、以下の寮からと話されていた。

http://www.stanford.edu/dept/hds/shs/gradhousing/cro.html

 CPUにZ-80を採用し、その上で、CP/Mクロミックス(Cromix)というUnixベースのOSが動いていた。当時、アップル(Apple)、コモドール(Commodore)、アタリ(Atari)、タンディ(Tandyラジオ・シャック)などが、個人向けのホーム・コンピュータ、おもちゃコンピュータを作っていたが、クロメンコは最初から、S-100バスを使い、筐体やOSも堅牢な、法人向け、産業界向けのコンピュータを作っていた。

  

 日本では、旭硝子が代理店となり、売り出された。私は親近感があったので、Z-2【写真】などをシステム販売させていただいたが、Z-80A、クロック4MHz、メモリ256 64KB(キロバイト)上で、しっかりCromixが動いていた。

 某社の次世代OSは、最小メモリ512MB(メガバイト)を目標としているが、ベータ版は2GB(ギガバイト)のメモリが必要である。荒井由美ではないが、「あの日に帰りたい」気持ちもある。