WPC ExpoでAmazonとGoogleのセミナー

 朝、自宅からネットに入り数件仕事をして、09:25白山発の都営三田線で、内幸町へ。

 昨晩、ビッグサイトのワールドPCエクスポ(WPC)へのルートを調べた。

 白山⇒日比谷/有楽町⇒浜松町⇒天王洲アイル⇒国際展示場 47分 790円

 白山⇒水道橋⇒秋葉原⇒浜松町⇒天王洲アイル⇒国際展示場 49分 780円

 白山⇒日比谷/有楽町⇒新木場⇒国際展示場 50分 550円

 などがYahoo路線でヒットしたが、乗換えが多く煩雑なので、「駅すぱあと」想定外の白山⇒内幸町/新橋⇒国際展示場正門というルートにした。内幸町とゆりかもめの新橋駅は徒歩10分。ゆりかもめは、1本待ち、ゆっくり座ってお台場へ。進行方向、左側の景色が良い。英国庭園、遊覧船乗り場、倉庫群、レインボーブリッジなどを眺めながら、モノレールはクネクネ曲がった軌道をゆっくり走って10:10に到着。

http://expo.nikkeibp.co.jp/wpc/top.html

http://arena.nikkeibp.co.jp/

  

■最新米国ネット市場の動向とAmazonの戦略

 Amazon.comのシニア・バイス、カル・ラマンさんから30分ほど、Amazonの生い立ちと戦略を聴いた。国際会議場の椅子はフカフカヘッドレストもあり、小さなテーブルもあるので、その場でThinkPadでメモをした。彼はインド系でWorldwide Hard line Retail担当とのこと。

http://arena.nikkeibp.co.jp/expo/news/20051028/114061/

・世界7ヶ国で事業を展開しており、中国でもjoyo.comを買収し活動を開始した。

Amazonのミッションは、

 オンラインで、お客様が何でも書いたい物を提供する。

 世界で最も、顧客中心型の会社を創りたい。

・テクノロジーもファッションも移り行くが、永続性のある事業を行う。

・キーワードは以下の3つ。事業の3本柱と考えている。

 低価格(Price) コストを下げた恩恵は顧客に

 利便性(Convenience) 簡単に購入できる

 品揃え(Selection) 本、CD、DVD、電化製品、衣類、玩具、ゲーム・・・ 何でも売る。

・米国以外のビジネスが重要になって来ている。売上の伸びが大きい。将来は50%を越える。

・本ではなく、電化製品の需要が増えている

・日本のアマゾン(http://www.Amazon.co.jp)は5年前の2000年11月1日にスタート。取扱商品も170万点から700万点に増え、売上も2桁伸びた。

・運送費はなるべく無料に近づけたい。日本は1500円以上で無料だが、各国でも行っている。US25ドル、UK15ポンド、DE,FR20ユーロ、CN200元。

・毎年、100名規模のエンジニアを採用し、使いやすいサーバ・システムに改良している。

・カスタマーレビューは、悪い評価のものを伝える。これも顧客中心の考え方。

 コミュニティー的な機能となっており、顧客の評判も良い。

・書籍内検索 Search Inside

 本の内容をデジタル化して、検索。この機能をもうすぐ日本でも立ち上げる。

・インターネットは情報の涅槃、楽園である。24時間、毎週7日間自宅から注文できる。

・ジェフ・ベソスの座右の銘「Still Day One at Amazon」インターネットは日々が初日

 インターネットは、これから完璧な情報をたくさん生み出してくる。Amazonは、永続的にこれらの情報を提供していく。

  

 以下、質問に答えて・・・

・世界には2種類の企業がある。競合他社を見ながら経営する。お客様のことを考えて経営する。Amazonは後者。

楽天Yahoo! Shopping、価格.comのように、日本にはショップ紹介サイトが多いが、Amazonは在庫をかかえ、納入まで行っている。顧客に対し、最初から最後まで、責任を持つ。これは苦しいことだが、他社は進出しにくい。

音楽配信ビジネスは、CD、DVDを販売しているが、iTuneにも注目している。デジタル・ダウンロードも予定しているし、現在、大きな力をかけている。

・アフィリエートからの売上の%は公開しいていない。Amazonはアフィリエートの先駆者。重要だと思っている。

   

Googleが拓く次のネット社会

 定員1000名の会場が満員。Amazonは半分ほどに入りだった。Googleの考え方について、スタンフォードの学生時代からGoogleと知り合いだった、エンジニアリング・ディレクターのマグラス・みず紀さんが説明。こちらは60分フルのセミナー。彼女は本社で5年間検索とランキングの仕事を担当した後、東京研究開発センターに勤務。

http://internet.watch.impress.co.jp/cda/event/2005/10/28/9678.html

http://arena.nikkeibp.co.jp/expo/news/20051028/114072/

・1995年スタンフォード大学で創業。http://google.stanford.edu/ 今でも動いている。

・最初のGoogleは、4GBのHDのマシン数台であったが、大学の回線がパンクしてしまった。

・現在、全世界で社員4,989人。その大半が技術者。世界25ヶ国にオフィス。

・世界中のインターネットの検索サービスの56%をGoogleが担当している。

・ミッション: 「世界の情報を整理し、それを普遍的にアクセス可能にする」

 Comprehensive 包括性 Google、news.Google

 Global 世界規模 ネットユーザの77%がUS以外、67%が英語以外、Googleは100ヶ国語以上に対応

 Anytime、Anywhere いつでも、何処にいても

 Personalization 最近、大きな作業を行っている 個人頁、検索履歴(これを学習)

http://news.google.co.jp/ 22ヶ国語、Gmailは13ヶ国語 翻訳だけではなく、文化や政府も意識して開発している。

http://news.google.co.jp/は、すべて機械処理。クラスタリングアルゴリズム、ジャンル、ランキング、個人カスタマイズ 巨大な非構造化データの

http://print.google.com/ 世界最大規模の情報ソース すべての書籍をデジタル化し、検索できるようにしたい。

 ハーバード、スタンフォード、・・・の図書館の蔵書をスキャン。

http://video.google.com/ ビデオのデジタル化サービス。ビデオ・ライブラリー、ホームビデオのデジタル化が可能。メディアにインデックスをつける。

http://picasa.google.co.jp/ オフラインの写真ライブラリー、その内オンライン??

http://desktop.google.co.jp/ ハードディスクの中身の検索

http://earth.google.com/ ナショナル・ジオグラフィックスと提携

  

・3-5人の小さなチームで開発を行い、新入社員でも、巨大なコンピュータ・システムとデータにアクセス可能。

・20%ルール 自分で自由な開発が行える。その成果が、GmailorkutGoogle Newsなど。β版として公開しているが、失敗事例も多い。

・Giga pixel Photoという超高解像度カメラを使って、ユネスコ世界遺産を撮影している社員もいる。

 100メートル先から撮っても、細部を拡大して見ることができる。

・『爆発的に情報量が増えている』