奏楽堂で皇帝ティートの慈悲

 小雨の中、昼から芸大でオペラ「皇帝ティートの慈悲」(http://www.geidai.ac.jp/sougakudou/2005/20051009.html)。今回も前売り券が完売で、満員御礼。芸大のオペラ公演は毎年1回、1956年から続いており今年が51回目。

 初めて聴く演目だったが、魔笛と同時期に2ヶ月で書き上げたとか。モーツァル節が溢れており、心地よい。暴君ネロと対比される慈悲深い皇帝ティートの物語で、パンフレットによると、40人以上の作曲家が、このストーリーでオペラなどを作っているとの事。

 裏切りや暗殺計画を、慈悲の心で、すべて無罪にする物語だが、相手の真心や真摯な言動に、ティートが心を動かされた結果の慈悲である。

  

 「慈悲」とか「真心」とか、最近、とみに聞かれない言葉だが、真心には先週、遭遇した。

 日興コーディアル証券から商談があり、日興証券がコーディアル証券という外資と提携したのかな?と調べたら、バブル崩壊後の会社の気持ちを社名に表したと判明。「誠心誠意、真心の会社」という意思表明である。そんな仕事のことなど、考えながらのオペラ鑑賞だった。

  

 このオペラ、ズボン役と呼ばれる、女性が男装して演じる役が2人登場する。フィガロの結婚のケルビーノである。カーテンコールのお辞儀も男性と女性の中間、レディーファーストの順番も中間となっている。

  

 16:40外に出たら、雨が本降りに。自転車を飛ばし、10分で帰宅。ずぶ濡れ。