森鴎外の「オルフエウス」

 数ヶ月前、鴎外図書館に行った際、森鴎外の「オルフエウス」というパンフレットを見つけた。鴎外が日本語訳したグルックのオペラで、早速チケットを購入。

 先日の日曜日、落語の後、芸大の新奏楽堂(http://bizpal.jp/eijyo/20041120)に聴きに行った。

 開演30分前に到着したが、全席自由席で2400円と低料金の為、芸大の正門まで100メートル以上の長い列が出来ていた。結局、大ホールが満員。

 鴎外の訳は、明治時代の詞で面白い。「この小暗き森に、エウりヂケ、汝が影墓の辺にゐば」とか、 歎(なげき)、夫(つま)、畏(かしこ)みて、艱(なやみ)などなど、現代語ではほとんど出てこない文字や表現である。

 地獄に亡き妻を迎えに行くストーリーだが、前夜に見た、キアヌ・リーブスの「コンスタンチン」という映画に似ていた。

  

 10月はモーツアルトの「皇帝ティートの慈悲」。チープなオペラ鑑賞が続く。