iioさんのクラシカ

 クラシカ CLASSICA(http://www.classicajapan.com/)を知ったのは、1997年だったと思う。海外出張の際、夜は音楽会に行きたいがために、海外のオーケストラやオペラハウスのWebサイトを探していて、たまたま、膨大なhttp://www.classicajapan.com/links_f.htmlにめぐり逢った。

 それから、主宰者のiioさんとのメール交換が始まり、リンク集への追加やリンク切れの報告などを行った。現在の来訪者数は370万人。「陸上自衛隊朝霞訓練場でのチャイコフスキー1812年」で105mm榴弾砲4門がスドン」、「コンサートの日の晩飯どうしてる」、「生まれ変わるなら、クライバーになって振らない」などなど、洒落た文章やアンケートが続いている。

 このサイトが素晴らしいのは、iioさんが個人で、しかも夜のプライベートな時間に制作されていること。そして、他のクラシック専門誌など、プロのサイトを超える熱心なユーザを持っていることである。当時から私は、様々なインターネット・セミナーで「これぞインターネットの世界、個人が組織を凌駕する」などと勝手に宣伝させていただいた。

  

 2001年、「ニューグローヴ世界音楽大事典Web」(http://www.grovemusic.jp/)を開発した際には、アドバイザーをお願いした。また、2002年には、出版社の社員としてのiioさんから、辞書のCD-ROM化とWeb検索サーバ・システムを発注していただいた。

 このシステム、渋谷くんが担当したが、お互いネット人間なのでメーリングリストを使って仕事を進め、二人がはじめて顔を合わせたのは、400回以上のメールが飛び交い、システムが完成した後であった。

  

 本日、iioさんからメールが届いた。「今月末を持ちまして、XX出版社を退職することにいたしました。 ・・・ 今後はフリーランスの立場でクラシック音楽業界、ネット界隈で活動していくつもりです」とある。私より一回り以上若いし、音楽とインターネットとサッカーにとても明るい方なので、今後のご活躍を祈りたいし、是非、また何か一緒に仕事をしたいと思っている。