巨大ネット企業が、書籍やドキュメント類の検索やページ販売ビジネスで激突し始めた。その予兆は昨年12月「正しい情報を求めて」(http://bizpal.jp/eijyo/20041217)で、ご紹介した。
ページ内検索を最初に開始したのは、オンライン書店最大手のAmazon。2003年にSearch Insideという書籍内検索サービスを米国でスタートさせた。「知りたいキーワードが入った書籍を販売します」という戦略である。http://books.amazon.comでちょっと難しい単語を入れると、ページ番号と共に書名が表示される。Amazonは、Web上で有料の読書サービス「Amazon Pages」も発表した。
今年、Googleが300ドルという爆発的な株価を背景に、「Google Print」というブランド名で図書館の蔵書のデジタル化を開始した。しかし、著者や出版社の猛反発に合い、現在、http://books.google.com/で、本の内容検索と、Amazon、B&Nなどのオンライン書店へのリンクを行っている。
http://bizpal.jp/eijyo/20051028の通り、Google、Amazon共に、様々なネットビジネスで果敢な挑戦をしているが、ページ内検索では、完全に競合している。
Googleが引き金を引いた書籍のデジタル化と検索サービスには、Microsoft、Yahoo!、Amazon、HPなども、ちょうど1年ほど前にご紹介したInternet Archive(http://bizpal.jp/eijyo/20041115)と提携して、プロジェクトをスタートさせている。Microsoftは大英図書館と提携して、手始めに25,000頁の書籍をデジタル化するとのこと。
書籍という編集済みの情報をデジタル化してネットに載せ、世界の知識のアーカイヴ作りを簡単にやってのける資金力と技術力を、これらの巨大企業は持っている。