一杯の牛丼

 池袋駅の北口に、中華食品店や中華料理屋が並ぶ一角がある。ビルの4階に大きな中華食材店があり、時々買い出しに行っている。今日は、二鍋斗酒という56度の酒を買いに行った。

 エレベータのボタンを押し間違えると「キャバレーに直行」みたいなビルなので、店員も客も中国人が多い。レジで、中国語で話しかけられ、困ってしまった。

 下りのエレベータで、子供を二人連れた女性が、たくさん食材を持って乗り込んできた。男の子が「水を飲みたい」という。お母さんは「じゃあ、牛丼屋に行こう。1人前しか頼まないが、水は3杯もらおう」と答え、男の子は「すき屋が良い!」。

 池袋のすき屋がこの3人連れに、1.5人分の牛丼を出すことはないが、「一杯のかけそば」を思い出した。