出井さんと安藤さん

 出井さんと安藤さんが退任された。その伏線は以下に書いた。

http://bizpal.jp/eijyo/20050106

 後任が米国からというのも驚いたが、役員の責任、社外取締役制度、経営委員会制度など考えさせられた。お二人の思い出を紹介する。

  

 1998年6月17日に有楽町の東京国際フォーラムで行われた、Windows 98 KickOffセミナーで、出井さんのスピーチをはじめて聞いた。ビル・ゲイツ氏を囲んで、富士通NEC、日立など、大企業の社長が次々と祝辞を述べた。東芝の西室さんはビデオ出演だったが、皆さん秘書の原稿を棒読みされるなか、出井さんだけは片手をポケットに突っ込み、ステージを歩きながら台本ナシのスピーチで、参加したコンピュータ業界のお歴々に「ソニーは違う」という印象を与えた。

 その出井さんも、1999年11月15日のラスベガス、コムデックスでのキーノート・スピーチは、英語だったので、勝手が違うようで、有楽町の余裕は見られなかった。

  

 しかし、2001年11月12日コムデックスでのソニー安藤新社長のスピーチは素晴らしかった。英語が達者なので、ジョークも交え笑顔で余裕のスピーチだった。

 安藤さんとは、社長就任以前、役員として電子ブックも担当されていたので、ソニー・データ・ディスクマンのパーティー【写真】でお会いしたことがある。「DVDはどうしたら売れるでしょうね?」と言われたので、偉い方とは知らず不遜にも、以下のように答えてしまった。

 「オペラとプロレスとアダルトでしょうね」